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やる気がどんどんなくなる「原因」はココ!言われるほどにやる気を失う日常会話

やる気がどんどんなくなる「原因」はココ!言われるほどにやる気を失う日常会話

街を歩いていると「子どものやる気を引き出す方法」 という新聞広告のタイトルや広告、育児本などが目に飛び込んできます。

 

私は、そのタイトルを見るたびに「どんな方法を使うんだろう〜?」と、内心ドキドキしてしまいます。なぜなら、子どもがやる気を失っていく理由の原因の1つが、親からかけられている日常の言葉の中にあるからです。


「大丈夫?」「あんたが困るんやで」「どうすんの?」「いつからやるの?」「もうそろそろとりかかったら?」「今から取り掛からないと間に合わないよ」「勉強するって言ってなかった?」「後からちゃんとやるよね」


などなど、親は毎日たくさんのコトバをかけていますよね。


「うちは会話があるから大丈夫」と思っているお母さんは多いですが、そのコトバが子どものやる気の芽を奪っているとしたら、、、、とてももったいないですよね。


ですが、ほとんどの親は気づいていないのです。


普通の会話だしこれくらい大丈夫、とあなたが思っていても、「これでは子どもはやる気が起こらないだろうな〜〜〜」とハラハラする言葉が満載なのです。


親が言ってないつもりでも、言っている自尊心を傷つける「小言」

子どもが話しをしない、話しかけても、スルーされる、調子のよい時は会話するけど、それだけ、だんまり、、、などなど子どもと会話ができないと、親も困りますね。

完全スルーで、スマホやタブレットばかりしていると、親の不安はどんどん増すばかりです。

思春期だから?脳の発達?ホルモンバランス??そういう時期???---

まあ、そういう事もあるかもしれませんが、もっと根本的な理由があります。それは、親が子どものやる気を殺いでしまっているので、子どもは話しかけたくないのです。

私は、ちょっとした会話を聞くと、その親子の関係と子どもの様子が推測できます。「言葉のやり取り」から、親子のコミュニケーションのパターンが分かります。

たしかに親からすると「子どもに何も言っていない」と思っているのだと思いますが、子どもからすると、色々と小言を言われている気がしています。

親には、もっともっと言いたいことは山ほどあるし、「勉強しなさい!」とは言っていないかもしれません。子どもとの認識のズレが起こっているのです。 
 

日常のちょっとしたコトバに敏感な子どもたち

「勉強しなさい」とストレートには言わなくても、「いつからやるの?」「もうそろそろとりかかったら?」「今から取り掛からないと間に合わないよ」「大丈夫?」「勉強するって言ってなかった?」「後からちゃんとやるよね」などなど、言っているかもしれません。


その時「早くやったらいいのになぁ」なんて思いながら子どもに言っていませんか?

実は、その「○○させたい」という親の願望がにじみでる「コトバ」に、子どもはとても敏感です。

「あ~口では自分の自由にしたらいいんだよ、と言ってるけど、本心は『早くやりなさい』だな~~」と、親の意図や真意を汲み取ります。

これは、普段からどんな意味合いの言葉を浴びているのか?パターンにもよるかもしれませんね。子どもは「親の下心」とか「親の意図的なモノ」を、しっかりと汲み取ってしまうのです。

 

もちろん、本心で心配して言っていることもあるでしょう。ですが、この言葉では、親の心配や子どもを思う気持ちは伝わっていないかもしれません。


あなたが送るコトバを受け取るのは、子どもです。つまり、子どもがそのコトバをどう捉えるのかが問題なのです。なので、私たち親は、子どもの解読力を考慮した上で、コトバを選ばなければ、まったく逆の意味合いのことが伝わってしまう恐れがあるのです。


特に、コミュニケーションが未熟な子どもへは、注意が必要だと思います。

 勉強を無理にさせようとしても思考が停止するだけ

例えば、無理にゲームやスマホをとりあげても、彼らは心を入れ替えて勉強をするとは思えません。


それならば、彼らのやる気をうながすためのコトバを賢く選んで、子どもの自尊心を壊さない子育てをするのが正解だと思うのです!

 

あまり意識せずに発する言葉の中には、 すべての子どもに備わっている「やる気の芽」まで潰してしまう恐れがあります。親は、知らず知らずのうちに、子どもに良かれと思って逆効果の言い方をしている場合がとても多いのです。


子どもが何も言う気がしなくなる「コミュニケーションを阻むおきまりの12の型」


1.命令・指示 「イヤでも勉強しなさいね」


2.注意・脅迫 「みんなと一緒に進学できなくてもいいの?」


3.説教・訓戒 「人生にはね、やりたくなくてもやらなきゃいけないことがあるものよ」


4.解決の提案 「今日はもう早く寝て、明日の朝にでも勉強したら?」


5.講義 「成績が伸びないってことは、勉強のやり方が間違っている場合が多いんだよね」


6.非難 「何言ってんの?甘えてるんじゃない?」


7.同意・賞賛 「じゃあ進学なんてしなくていいんじゃない」


8.侮辱・悪口 「弱虫ね。見損なったわ」


9.解釈・分析 「模試の成績が悪かったから落ち込んでるんでしょ」


10.同情・なぐさめ 「まあ、かわいそうに」


11.質問・詰問 「なぜそんなにやる気がでないの?いつから?いじめられてんの?」


12.ごまかし・注意をそらす 「まあまあ、お茶でも飲もうよ」

これらのコトバは、子どもの気持ちが元気な時は問題はありませんが、子どもがやる気がなくなっている時、元気がない時、しょげていたり、どこか落ち込んでいる時などは、要注意のコトバです。

やる気になるどころか、彼らの気持ちを傷つけてしまう恐れがあります。そのため親に反抗・反発したり、自分はダメだと落ち込んだり、傷ついた自分を慰めるために言い訳したり、気分転換が必要になったり、つまり、逆効果になる可能性がある、親が言いがちなお決まりの12通りの言い方です。


勉強が嫌いな場合のやる気エンジンはアイドリングが必要


勉強が好きという子どもがどれだけいるでしょうか。


好きでないモノを「やろう」と思うことは、難易度が高いことです。


もともと子どもがやりたいと思うことは、さっさとやってるはず(笑)、勉強が気が進まない子どもは多いのです(むしろこっちの方が多くなっている:それも親が逆効果な言葉を使っているからだと思うのですが)


子どもの勉強へのやる気は、すぐには入りにくく、「スイッチ」のようにパチンと一瞬で入れるものではないようです。

 

そう、やる気は「スイッチ」でなく「エンジン」のようなもの。


「エンジン」は、かけるのも、時間がかかりますよね。で、いつも使っているエンジンであればすぐにかかるのでしょうが、今までほとんど使っていないエンジンは、すぐにはかからないのです。調子もイマイチ?かもしれません。

 

なので、エンジンをかけて調子をあげるには時間がかかるモノと考えてみるのはどうでしょうか。


エンジンが温まらないうちには、ムリに走らせようとしない方が、その後のエンジンの調子は良くなるかもしれませんよ(笑)


ウチの子ども達もその典型でした。勉強しなさすぎて、勉強に集中するまでとても時間がかかりました(笑)

 

これを、ムリにお母さんがやらそうとしても、状況によっては、逆効果になる場合があるのです・・。

  

やる気エンジンは、かけようとしても、かからない(涙) 調子がでるまで時間がかかる
←これ、男の子の母なら必須の考え方だと思います(笑)(笑)

 

 

できる事はただ一つ!子どもにやる気の芽を潰さない

 「やりなさい」と命令されながらやるものは、誰でも「イヤ」になるものです。イヤイヤやることは、効率も悪く限界があるでしょう。

 

なので、イヤイヤでなく、自分から進んでやる!つまり、内的な自分からのやる気が満ちるのを大事にしたいです。

 

でも、親があれこれと必死に「働きかけ」ても、結果的には逆効果となっている、つまり親のコトバが子どものやる気を殺いていることはとても多いのです。


子どもにとって、親からの指示・命令などの指示的な関わり方が、結果的にはやる気の芽を壊すことにつながっているのです。


これは、とてもショックなことではないでしょうか。


では、子どもがやる気になるために、親にできることは何でしょう?

  

私からの提案は、ただ1つ。


やる気の芽をつぶさないこと。

 

これが一番安全です。やる気エンジンを調子よくかけるために、親ができる最大のこととは、やる気の芽を潰さない だと思います! 

 

やる気エンジンは、自己肯定感・自尊感情ともいえるかもしれません。

 

やる気を伸ばすためには、やる気を潰さない

親が無意識的に使っているコトバの中に、た〜っぷりと含まれているかもしれませんから、子どものやる気をうながしたいのならば、効果的なのはそのコトバを遣わない事なのです!

 

ここは、本当に注意してみて下さいね。

 

私は、自己肯定感・自尊感情を壊さない、という事だけに、全意識を集中させて子育てをしてきました。


そして、子どもは自分からやりたくなったら、やりはじめます。


自分のやりたいことに、なんのためらいもなく集中できるわが子を見ているのは、本当に楽しいものです。 


  【参考記事】高校生息子が突然「学校に行きたくない」と言ったら?親の心がまえと逆効果な12の言い方


勉強が大事だという前に、その意義を伝えていますか?

 

今の子どもは、学校や親からとても愛されていて、しっかりと関わられていると感じます。ムダに遊ぶ時間がなくて、とても優等生。

 

でもね、それが親や大人たちから「やらされる勉強」ばかりだとしたら、彼らが窮屈な思いをしていないか、内的なやる気の芽を殺いていないかを、よく見ていく必要があると思います。

 

私は子どもたちの話をよく聴いていました。

 

彼らの話をよく効くと、彼らは勉強についてとても管理・規制を受けているなと感じました。目が届きすぎているのです。

 

目が届きすぎる事で、彼らのやる気の芽が削がれているとしたら、もったいないですよね。


中学生になると、先生によっては「内心点に響きますよ」って、「それ脅し?」みたいな言い方を平気でされました。そんな話を聞きながら、子どもは自分から「やる気」になるのでしょうか?


先生からは「勉強嫌い」の烙印を押されて、そもそも信用されていません。「強く言わないと勉強しないから」と思われ続けていると、「強く言われてから勉強する」が当たり前になるのではありませんか?


それでは子どもは「勉強が嫌い」となるしかありませんよね。


じゃあ、勉強させないで、子どもを野放しで良いのか?というと、それはまた別の問題になるでしょう。

 

問題なのは、価値観が多様化する世の中で、「自分の将来の為にも自分から勉強したい」という意識をどう維持していくのか、ということだと思います。


また、親がそれほど「勉強が大事」というのなら、なぜ勉強がそれほど大事なのかを、彼らが納得するように伝える必要があるかもしれません。

 

そのうえで、親として彼らの勉強や進路をどう捉えて、彼らに対してどう関わっていくか?

 

そこを考えていくのは、親としての私たちの問題ではないかと思います。


この世の中を生きていくのは、他でもない彼らです。自分の人生を前向きにやる気に満ちて歩んでいってほしいのなら、やる気の芽を摘まないコトバを心がけていきたいものです。

 

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