プライドが高く繊細な思春期男子への「自尊心」を壊さないかかわりについて
思春期の男子って、本当にむずかしい。
プライドは驚くほど高いのに、ちょっとした一言で急に不機嫌になったり、さっきまで普通だったのに、急に黙ったり、反発したり、投げやりになったり…
強そうに見えて、実はとても繊細なところもあったりしますよね。
私は、男の子を3人育ててきましたが、思春期の男子には、女子とは少し違った心の発達プロセスがあるように感じました。「え?そんな風に感じてたんだ・・」私とは全く違う感じ方にビックリしたり、私の想像すらできなかった「つまづきポイント」に焦ったり…。
「同じ人間なのか?」「脳の構造が違うのでは?」と、疑問を持ったりしました(笑)
幸い、親業という「心理学に基づくコミュニケーション術」を学ぶ機会を持り、相互理解に努めてきました。でも、それはただの「コミュニケーションの道具」にすぎません。
私は「逆鱗」には触れたくないけど、でも「腫れ物に触れるような」扱いなど、絶対にしたくないし、繊細な彼らのハートを壊さないために、私はどう接したらいいんだろうと、精一杯向き合ってきました。でも、正直言って、戸惑う事ばかりでしたよ。
ここでは、私自身が考えてきた、思春期男子の内面で起きていることと、自尊心を傷つけずにやる気の芽を守る関わり方を、親業(P.E.T.)の視点も交えて整理し、お伝えしようと思います。
参考になれば幸いです。
1.思春期男子の扱いにくさの理由とは
意味不明に見える彼らの言動をどう解釈する
高校生の息子がものすごく繊細なのです。
上のお兄ちゃんはあっけらかんとしたタイプで、何を言ってもまったく平気なのですが、同じことを彼に言うと、「睨む」「屁理屈を言う」など、とても暗い。なので家族全員が彼に気を遣っているのです。「まったく勉強する意味がわからない」「なんで生まれてきたんだろう」「この先いい事なんて、あるのか」私から見ると、目の前のことから逃げているとしか思えません。
全く何を考えているのかわかりません。そして、私も、とても疲れます。もう、腫れ物に触るように接しているのですが、放っておいても大丈夫なのでしょうか?
核家族で育った私にとって、赤ん坊を育てるなんて、ほぼ初めての経験です。わからないことだらけでした。 「男の子ってどうしてこうなの?」「私にはムリ~」と素直に思ったことが何度もあります。
親が知っておきたい思春期の心理発達
親が、欠点のある一人の人間だと気づき、社会のあらゆる矛盾点に嫌悪し、理想を追い求め、孤独感にどっぷりと浸かりきる・・
今まで、日本の一般的な家庭ではたいてい「親主導」で子育てが行われてきました。そして子どもは、ちょうど10〜15歳ごろに人生の転換期が訪れます。
それまで子どもにとって親とは「神」のような絶対的な存在だった「親」が、実は「フツウの人」だと知るのが、10~15歳ごろです。これは当然の事だと思うかもしれませんが、実はここが彼らにとってはすごい事なのです。なぜなら、自分が小さい頃からいつも正しいと信じていた「神」が、実はそうでなくてただの「おばちゃん」だと知ったからです。
彼らにとって、もう天地がひっくり返るほどの衝撃を受ける事もあるそうなのです。そう言うちょっとした「衝撃」を繰り返しながら、人は大人になっていくらしいです。「自己の確立」というのでしょうか。
親が生まれながらに自分に与えてきた「世界観」に、自分が感じる現実の「世界」とは違うことに驚き、ためらい、そして、受け入れていく。それが彼らの成長。
思春期男子の心が揺れる本当の理由
実際に、国立大学に在学中に亡くなる学生の、死亡理由の一位は交通事故や病気でなくなんと「自死」で、そして男子が多いという新聞記事を目にしたことがあります。それくらい、男子は繊細なのですね。
不安定な「青年期」とは自己を確立するための大人へのステップ
親が子どもを受容するという自分の内的感情をことばで表現するすべを身に付ければ、目を見張るような効果を生む道具を手にしたのと同じだ。
子どもが自分自身を受容し、好きになっていく過程、自分の勝ちに目覚める過程に影響を与えられるようになる。
子どもの発達を促し、遺伝的に与えられた可能性の実現を促進できる。
依存から独立と自己管理へ異動するスピードをはやめられる。
人生にどうしても出てくる問題を自分で解決する力、少年期、青年期に味わう失望と苦悩に建設的にのぞむ力を与えることができる。
「親業」トマス・ゴードン(大和書房) より2、思春期男子に効く親のコミュニケーション原則
親子バトルを関係改善に変える対話の技術
私は、親子関係が次のフェーズに入ったことに戸惑いました。でも、それより、彼らが今、感じている「失望」と「苦悩」を私なりに理解したい、という気持ちが強かったのを覚えています。
「親業」で「対話スキル」を学んでいたことが幸いだったかもしれません。
学ぶ前のわたしなら、きっと自分を擁護するのに精一杯で、もっと息子を追い詰めていたと思うのです。
私も成長したのか、息子の吐き出す言葉の意味に惑わさ過ぎず、今の現状を整理することができました。そして彼が訴えてきた「気持ち」にも、焦点を当てることができました。
そして、この苦悩を乗り越えるのは、彼なのだと思えました ←ココも親業の教えに入っています。
そして、わたしは「わたしらしく」いたらいいのだと思えました。
子どもを支える親のメンタル整え方
だけど、母親も一人の人間。
育児本は、子どもへの接し方や親の心構えについて触れています。ですが、母親自身が自分のメンタルをどう整えていけばいいのか、方向性や考え方、具体的な方法を詳しく指南してくれるものは、あまり存在しません。
思春期男子との関係は「対話スキル」で変えられる

