1-1.親子関係が悪くなる3つのパターンと関係をよくする革新的なアイデアはコレ!

1-1.親子関係が悪くなる3つのパターンと関係をよくする革新的なアイデアはコレ!

親子関係や人間関係が悪くなる原因って何だと思いますか?

 

良い人間関係、悪い人間関係とは、どういう状態を指すのでしょうか。一見とても仲が良さそうに見える人間関係であっても、実際に本人同士に聞いてみると「とても気をつかってる」「居心地が悪い」「合わせているだけ」ということがあるかもしれません。

 

では、人間関係の質とは、どこで現れるのでしょうか?

ゴードン博士は「人間関係の質」についても明確に定義しました。それは、お互いの望み・欲求・やりたいことがぶつかった時に、どのように解決されているかで真価が問われます。

このしくみがわかると、もっと自然に通じ合えるようになるかもしれません。

1.親には3つの型がある!あなたはどのタイプ? 

例えばこんな時、あなたはどうしますか?

公園で子どもが楽しそうに遊んでいます。でも親は早く帰りたい。「もう帰るよ」声をかけても、子どもは帰ろうとしません。夕食の支度の時間が迫っています。


これは、親と子が「やりたいこと」が違う時の例です。もし、子どもが中高校生以降の場合は 

  • 風呂の入らせたい VS 入らない
  • 弁当箱を出して欲しい VS 出さない

などで考えてみるといいと思います。さあ、こんな時、あなたならどうしますか?


 ①親主導型
「もう帰るからね!」
「早くしないとおやつ抜きよ」
「バイバーイ」 

子どもが遊んでいても、強制的に帰らせるタイプのお母さん。あなたが指図して、家の中を回してくタイプのママです。


②子ども優先型

「しょうがないわね」
「今日だけよ」

 

子どもがまだ遊んでいるので、それに従うお母さん。本当は困るけど、強制的に帰ることはしたくないので子どもの言うことに従うタイプのママです。


③親主導も子ども優先もどちらもやる動揺・混合型

時には厳しく、時には甘いタイプのお母さん。

どうしたらいいのかわからずに、育児書を読みながら教育方針がクルクル変わるタイプです。

 

あなたは、どのタイプのママでしょうか。どこにも該当しない方もいるかもしれません。


初めのうちは、子どもの言うことをなるべく聞いてあげようとするのだけど、最終的には「〜したら?」「〜でいいじゃない」と提案するタイプは①になります。

 

 

①親主導型タイプのママは家族の幸せを一身に背負って疲れ果てる

このタイプのママは、子どもの行動に全責任を負おうとする頑張り屋さんのママが多いようです。子どもに正しさを教えようしますが、子どもに上手く伝わらずにイライラさせられます。

 

子どもの人生に責任を持とうと、理想の母として頑張る努力家。母親として「最善の答え」を追求します。

 

でも、周り人のさまざまな価値観に触れ、葛藤も強く、精神的な負担感を強く感じます。

その割に子どもはなぜか頼りないので、自分の「努力」が報いられずに、とってもうんざりします。

 

このタイプのママに育てられた子どもは、、、

弱い立場の人は、欲しいものを得るためには強い立場の人に服従しなければならないと感じて生きる恐れがあります。

階級や力に敏感になり、周りの評価が気になる子どもに育ちやすいようです。

 

②子ども優先型タイプのママはガマンが限界に達して氷の表情になる

このタイプのママは、子どもの自由を制限したくないママです。子どもの個性をできるだけ伸ばしてあげたいと、献身的に頑張ります。

  

このタイプのママは、子どものいうことをなるべく聞いてあげようとします。十分に甘えさせることがこころの成長の基盤になると信じるからです。

なので、イライラしてくると、自分を抑えようとします。子どもにイヤな想いをさせたくないのです。

 

しかし子どもの際限のない要求に振り回され、実際にはかなり疲れ果ててしまいます。笑顔が固まってしまったり、冷たい素振りをしてしまったり、ワガママな子どもを疎ましく感じたりする場合も少なくありません。

 

このタイプのママに育てられた子どもは、、

子どもは粘れば自分のワガママが通用すると知っています。でも、他人のためにガマンすることを経験していないので、社会性が育っていない場合が多いようです。

なので、お友達関係、人間関係に苦労したり、学校生活に対応しにくくなります。

 

また、ママがいつも何となく不機嫌なので、いつも本当に自分が愛されいるか確信が持てずに不安です。

ママの愛情を確かめようと、さらに要求を重ねるようになることもあります。 

 

③親主導も子ども優先もどちらもある動揺・混合型が一番多い

ほとんどの親が混合タイプだと言われています。

このタイプの親は、子どもにできるだけ自由にさせたいと思いますが、そのうち子どもの行動が見ていられなくなり、最終的に叱りつけてあとで自己嫌悪するタイプのママです。

  

ちなみに、わたしもこのタイプのママでした!

  

理想の親になろうと、育児書を参考に頑張ってはいるけれど、その通りにならず、最終的に子どもに怒鳴ってしまって、その後で、どーーーっと落ち込み、内心かなり自信を無くしています。


どうやったら上手くいくか、情報を集めては一喜一憂し、軸が定まらずに揺れ動きます。

 

一見子どもを尊重しているようですが、実は何とかしたい〜〜〜っと巧みに子どもを操ろうとしている親もこのタイプです。

 

 このタイプの親に育てられた子どもは、、、 

お母さんの曖昧な態度に、常に緊張を強いられることになります。表面的には「いいよ」と言っているのに、親の本心は違っていることを、子どもはウスウス感じるからです。

親の本心が読めないので、このタイプの子どもが最もストレスを抱えやすくなります。 

2.目指すのは、二者択一のどちらでもない第三の方法

ほとんどの親がとっている解決法は、親が決めて子どもに従わせるか?または、子どもが自己主張して親が従うか?か、どちらかになり勝ちです。


これでは、どちらが優先されるべきか?主導権を握るか?人間関係がつねに力を持ちながら「勝つか負けるか」みたいな関係になっています。

人間関係とはタテ型の「強弱」、「優劣」、「善悪」、「主従」、「支配・被支配」の関係になりがちで、それが当たり前だと思うようになります。力を持つ方が、持たない方を支配すべきだし、支配しようとなりがちです。

ですが、負けた方は相手に不満を持ち、良い気持ちがしませんよね。不満が蓄積されていくと、逆転のチャンスを狙うものです。

でも、逆転しても、今度は子どもが勝ち、親が負けるで、人間関係の本質は変わっていません。

それではお互いに理解し合い、尊重し合う対等な人間関係の心地よさを味わう経験が得られていないのです!

一人ひとりが個性のある人として尊重しあう心地よい人間関係を育てるためには、親の言うことに従うか?子どもの望みをのむか?でなく、

どんな時も

どちらも負けない方法で、

双方が納得のいく解決法

 

を考える方法が超おススメです。「信頼の架け橋づくり」を「家庭環境」から築いていく方法です。


 お互いに納得し、満足のいく方法を考えられると、人間関係の苦手意識が変わってきて、人への信頼感が増していきますよ。

  

どちらも否定しないマインドで「困ったね〜どうする??」

具体的には、「もっと遊びたいのね。でもママも急いでるの。帰ってご飯を作らないと、ママの時間が無くなっちゃうからそれはイヤなのよ。さあ、どうしようか?」

 

こんなカンジで、親と子どもが対等な存在として、問題解決をしていこうと呼びかけます。

 

日常のちょっとした対立なら、こんなカンジで話をすすめていくと、すんなりとどちらも満足できる解決法がでてくるかもしれません。

 

これを、日常のどんな問題についても共に考えていけたら、親子関係はどれほど風通しの良い温かいものになるでしょう。


「心の架け橋」が感じられ、親子の信頼関係で包まれて、家庭の雰囲気や人付き合いがガラッと変わっていきます。

 

で、これは、簡単そうに見えますが、実は大切なコツがあります。


①親の心構えを変える

「○○すべき」とか「▽▽じゃなくちゃ困る」とか、親の考えだけがいつも正しいと思っているだけでは、達成できないかもしれません。

 

「自分の考えよりももっと新しい方法があるのでは」という人間関係や親子関係そのものを見直していく柔軟な考え方や、子どもの本当の気持ちに耳を傾けようとする姿勢、思いやる気持ちが求められます。

 

つまり、親の子どもに対する姿勢や態度、心構えなどを、大きく変えていく必要があります。

②コミュニケーション技能を身につける
心構えを変えても、実際の関わり方に落とし込まれていなければ、相手には伝わりません。

アタマでどれだけ考えていても、それを態度や言葉に表さなければ、現状は1ミリも変わらないのです。態度やコトバを「相手に伝えたいことが伝わるように」するためには、コミュニケーションを基本から見直すのがおススメです。

子どもが本当に望んでいることと、自分も望んでいる事をはっきりさせておく。

親が自分の気持ちを正直に見つめて、そこにピッタリのコトバが言えると、子どもの反応はかなり変わってきます。ですが、親は「早く帰って来てほしい」「お風呂に入ってほしい」 など、子どもに指示してばかり。それでは子どもが納得できずに反発するか、無視するか、指示待ち族になるだけです。


ですが、「じゃあ、お母さんは一体何がしたいの?」と聞かれても、親の方がまともに答えられないままなんですよね。

 

せっかく「家族会議」をしてみたのに、結局は子どもが約束やルールを破ってしまったり、守ろうとしない、反故にしてしまうのは、ここに理由があります。


親子が対等な関係の家族会議ができて、親も子もどちらも納得いく方法を見つけた時は、本当に心の温まるような快感が味わえますよ。子どもはとっても協力的になります!

  

人は、自分が大切にされると相手も大切にしたくなるんですね。子どもも同じです。だから、とても気持ちいいのです〜

 

 「対立は人間関係の真実の瞬間」と、親業をつくったトマスゴードン博士は言っています。

 

 親子や社会の中で必ず起こる対立や葛藤ですが、なしにして避けようとするのではなく、あるものとして、どう解決するかの視点を持つこと

 

違う人間として存在することを当たり前とする「対立」をどう解決するかで、人間関係ってぐっと親密にもなるんですよ〜

  

対立があっても、解決できるってことを知っていると、子どもは人間関係を嫌いになりませんね。

 

我が家でも、子どもが小学生〜中学生にかけては、この方法で、ゲーム問題をまるっと解決できましたから、私はゲームもスマホも「止めなさい!」ってあまり言わずに乗り越えてくることができたのです。 

 

親子関係や子育ての問題は突然起こるのではない

子育ての問題とは、突然起こるのではありません。

 

表面的には、なにか「事件」のようなキッカケがあります。ですが、その奥に、親子関係の断絶や風通しの悪さなど、「親子の信頼の架け橋が壊れている」という根本的な問題が存在しています。


「信頼の架け橋」が風通しがイイと、問題はそう起こりませんし、たとえ起こったとしても、すぐに解決していけるでしょう。ですが、「信頼の架け橋」の土台が脆くなっていると、なにかの「キッカケ」を機に、問題が一気に表面化してくるのです。

 

「信頼の架け橋」は、親が知らない間にちょっとずつ、長い年月をかけて脆くなったり傷ついたりします。それは、日頃の親の関わり方であり、特に親子のバトル時の解決の方法によるもの。なので、大きな問題を避けたいのなら、日頃の土台は欠かせないのです。


対立を避けるのではく、対立を解決できる子を育てる

日本人は、お国柄なのか、他人が不快感を感じることをできるだけ避けるのが美徳としていていますよね。私もそんな社会通念を感じながら育った気がします。それは、相手にイヤな思いをさせない様にと言う配慮のもとで、とても素晴らしい知恵だったのだと思います。

 

ですが、時には引っ込みすぎないで「対立」を問題解決する機会を持つことも、とても大切だと思います。


問題解決のための方法を同じテーブルで話し合える関係を作り、一緒に考えて解決しこうとするプロセスの中で、人間関係は親密になっていき、信頼が増し、深まっていくのです。


これは、それぞれの自立を促すことでもあるし、対等な関係性を保つことでもあります。


人間関係や親子関係のそもそもの考え方も、私たち自身も新しい時代に向けて、バージョンアップしていけると、大切な子どもへ、対等な人間関係のバランス感覚や、主体的に生きることの自分軸が自然にインストールされていきます。


親から大切にしてもらえると、自分の事を大切にしていいんだと思えますし、相手も大切にしようと思います。


自分で自分を大切にできるって、自分に忠実に生きること。


これって、本当はスゴイことなんじゃないかな。


私は平和で穏やかなことが好きなので、対立は基本的には大の苦手でした。親の夫婦喧嘩を見て育ったことも原因だと思います。自分の意見は反対だと言われるとすぐに引っ込めるタイプです。(そのくせ、いつまでも相手を恨んでいるイヤなヤツ(笑))

 

だけど、これからは、他人との対立を当たり前にあるものとして、対立を問題解決していける子どもをスタンダードに育てておくことを、対立が苦手な私だからこそ、やっていきたいと思っていたのです。

 

母親が子どもとこんな親子関係をつくりながら、これからに必要な対人関係の考え方を教えられるのが、とても画期的。なにより、「勝ち負けの国」で育った私でもできることなので、やらないと損だとおもったのです。

3.まとめ

親子関係がこじれるとき、そこには必ず「3つのパターン」が潜んでいます。


そのカギとなるのは、「今までの子育ての常識」とは真逆のシンプルな方法にあります。


知った人から、親子関係が劇的に変わる「これからの親子関係」をつくるためのアイデアを役に立てていただけたらと思います。


おかん塾