子どもの自立・自己規律心が育つ家庭環境をつくる親の学び場
  1. 講座・サポート一覧
  2. 講座一覧
  3. 教師学一般講座

教師学一般講座

生徒や保護者との関係をもっとよくする、先生のための対話力向上実践講座

教師学一般講座

どうしたら作れるの?生徒や保護者との信頼関係

  • 子どもの心に寄り添っているけど、しっくりこない
  • 生徒に舐められていると感じることがある
  • 保護者に詰め寄られてしまうと、言葉に詰まってしまう
  • 生徒や保護者の期待に応えられず、自己嫌悪に陥る
  • 優しい教師でいられないことに、罪悪感を感じる
ほかにも「自分は先生に向いていないのでは?」「同僚の愚痴を聞かされてばかりでツライ」と、日々、悩んだり落ち込んだりする事はありませんか?

それでも教師の日常は立ち止まる時間を与えてはくれません!

繰り返される問題行動に「この先どうかかわればいいのかわからない」と、頭を抱えながら「だましだまし」のような毎日になっていませんか?

強く言えば反発される、放っておけば悪化する…。

どう動いても後味が悪い。

結局「自分の指導力不足」だと責めてしまう。

他の先生はどうしてるの?
自分だけが悩んでいる?
自分は教師に向いていないのかな?

力量のある教師になる第一歩、生徒との信頼の架け橋づくり

今、多くの先生が、こんな風に生徒対応について悩んでしまうのだとしたら、本当にもったいないです。

それは、先生の資質や性格の問題ではありません。生徒との人間関係をつくるコミュニケーション技能を学んでいない!から

教師は、子ども達への授業テクニックは学んでいますが、生徒との信頼関係を築く具体的スキル(聴き方・伝え方・感情の扱い方)はほぼ学べていません。


ここで、多くの教師がつまづき、悩んでしまうのです。


その場を何とか収めようとして「場当たり的」な解決では、結局は、また同じような問題が繰り返されてしまいます。すると、教師も生徒も、ますます疲弊するだけ。


問題の解決に向けての第一歩は、生徒との人間関係を良くする、心の架け橋をつくることです。つまり、教師と生徒の信頼関係づくりです。


その為のコミュニケーションの具体的なスキルがあります。

 

生徒の成長や発達を促す効果的な接し方を「あなたが自分でできる為のコミュニケーションの手法」を手に入れて、日常を心の温まる人間関係を築くステップに日常をアップデートしませんか?



大切なのは、人間関係の質

本来、子どもを教えることは楽しいことです。


自分の持っている「何か」を子どもに教授し与えていくとき、子ども自らが目をキラキラさせ新しい技術や洞察力を身につけると、これほどやりがいを感じることはないでしょう。


それには手間と時間がかかります。そして、教える「努力」は、報われる時もあれば、挫折、失望することもあるでしょう。なぜなら、子どもは必ずしも熱心に学ぶわけではないからです。


ときには強情に反抗したり、学習意欲を失うこともあります。


無関心、敵意を感じるとき、

  • あなたたちのためにやっているのよ
  • 大人になったら、勉強しておけばよかったなと思うはずよ
  • やる気さえあれば、元々力はあるのに。

などと言っても、効果はありません。


子どもの為と思っても、子どもが受け容れてくれない時、教師は惨めな気持ちになります。


失望したり、激怒したり、生徒に当たったり、自分の未熟さに気づいたりします。この仕事にやりがいどころか、苦痛を感じたりもするでしょう。


この時、成功と失敗の差は、どこにあるのでしょうか?


ゴードン博士は、一番問題なのは「親(教師)と子ども(生徒)の間にある種の効果的な関係ができない事だ。しかもその関係の量よりが問題だ」と言っています。


教師が誰に何をどのように教えるか?これも大切だけど、教師と生徒の間の関係の質は、決定的に重要だと言われています。


教えたことを学び取ってくれると至極の時間になる

教師が教えること(教授)と、生徒が学ぶこと(学習)は、機能も過程も全く違うものです。


教えることは、一人の人間の行動の過程ですが、学ぶのは人間の内面で進行する事です。そして「教授=学習」の過程を上手くやるには、両者の差を知り、その間にある架け橋を知らなくてはなりません。


効果的な架け橋を作るために、今、教師に最も必要なのが「コミュニケーション技術」です。


コミュニケーション技術とは、基本は話す場合の話し方と、聞く場合の聞き方です。


日常会話の話術に、プラスアルファが要求されますが、この、わずかなコトバの違いから、差が出てくるのです。



生徒や保護者から求められる「理想の先生像」が苦しめている

多くの教師がこんな「理想像」を持っています

先生の理想像

第1の神話 良い教師は、穏やかでやさしくいつも平等である。つねに「冷静さ」を失わず、感情をあからさまにしない

第2の神話 良い教師は、先入観や偏見をもたない。人種差別や性差別をしない。

第3の神話 良い教師は、自分のありのままの感情を、生徒には見せない。

第4の神話 良い教師は、えこひいきしない。ひいきの生徒を作らない。

第5の神話 良い教師は、生徒の興味を引き出して、刺激を与える。自由な、しかし静かで秩序のある、学習環境をつくる。

第6の神話 良い教師は、態度が首尾一貫している。ときに応じて態度を変えたり、より好みしたり、忘れたり、感情の起伏を表に出したり、間違ったり、はしない。

第7の神話 良い教師は、生徒が何を質問しても答えられる。生徒より多くの知識をもっている。

第8の神話 良い教師は、教師同士で助け合う。個人的な感情、価値観、信条はひとまずおいて、生徒に対して「統一戦線」をはってのぞむ。

つまり、良い先生は、普通の人より優れている、理解力があり物知りで、完璧である、高徳の人にならなければならない、人間的な弱さを超越して公平かつ首尾一貫して共感も必要だと、多くの教師が思っています。


でも、こんな「良い教師」像は間違っていると、教師学をつくったゴードン博士は言っています。なぜなら、教師の「人間性」がなくなってしまうからです。


なにより、教師自身が「良い教師」と自分をくらべて、「自分は教師不適格者だ」と思いこんでしまうことが、最も残念なことです。


生徒は「高尚な先生」よりも「人間らしい親しみを感じる先生」の方がはるかに深い影響を受けることが多くあるからです。



生徒との「心の架け橋」に何が必要なのか?

では、教師と生徒との人間関係とは、実際にどういったものを目指して行くのでしょうか?

それは、教師と生徒であっても、一人の人間同士としてお互いに違いを認め合い、尊重しあおうというもの。それぞれを分かり合おうとする「人としての関係性」そのものです。

◆教師=生徒の良い関係とは?


教師である前に、一人の人間として、ホンモノである。
信頼できる人であること。正直さ、率直さ、誠実さ、ウソがない
責めない、否定しない、自分の考えを押し付けない

相手の意見に共感的理解を示すが、自分との相違点がある時は、率直に伝える強さ

お互いに隠し立てしない。相手に対して率直かつ正直である

思いやりがある。相手から尊敬されている、とわかっている

相互依存。自分だけが相手にたよりきることがない。

独立性。自分の個性、創造性、独自性を育て、伸ばすこれをお互いに認める。

相互欲求充足。相手の欲求を犠牲にしてまで、自分の欲求を満足させない。


つまり、教師と生徒のそれぞれに立場があり、考え、感情、欲求などがある中で、お互いに理解しあい、協力して尊重しあえるような、そんな人間関係づくりを目指して行きたいのです。



生徒や親への人間関係づくりの原理とメソッド

効果的な架け橋を作るために、最も必要なのは、話す場合の話の質と、聞く場合の聞き方など、具体的なコミュニケーション技術です。


「知識はあるのに、教室で生かせない」──そんなもどかしさを解消するのがTETです。


教師学(Teacher Effectiveness Training)とは

  1. 信頼できる確かな方法
    「生徒を尊重して」「教師も自己表現を」などという「概念」だけをどれだけ学んでも、実践では役には立ちません。それらの「概念」を、誰もが実現可能にする「具体的な方法論」として提示されています。体系的に整理されたメソッドと、具体的な文法により、実践、実現するための方法が明確に提示されています。

  2. 生徒を発達、成長させるための具体的な方法
    生徒の発達・成長という、全ての教育者にとっての目標を実現させる方法です。生徒を依存させたり、未熟なままに抑えるのではなく、生徒が自分で責任を持ち、自ら学び決定し、気分をコントロールし、自己評価できるように、成長と発達を促すための具体的な技術です。

  3. アメとムチに頼らない方法
    アメやムチをつかって彼らをコントロールする方法は、これまでの学校教育ではおなじみのやり方でした。ですが、この方法は生徒によっては反発や落胆を生みます。「支配と面従腹背」表向きには従順なふりをしていても、内心は反発心を育ててているだけ。それでは何の解決にもなっていないのです。

  4. 年齢・個人差はあってもすべての生徒に通じる方法
    生徒は、性別、年齢、知能、能力、家庭の社会的環境、人種などさまざまな差があります。TETの方法は、小学生でも大学生でも当てはまるものです。それは、人間関係の良しあしは、「生徒が教師からどう扱われているかに影響される」と考えるからです。誰もが持つ「人間としての特性や感情、反応」など、人間関係一般の理論に準拠している方法なので、全ての生徒に応用できます。

  5. 「生徒の規律」の問題をどうするか
    生徒にとって大切な「規律の問題」。その重要性はわかっていても、いざとなると頭が回らなかったり、維持させるが困難なのが「生徒の規律心」です。生徒自身が規律心を持つためには、教師のあり方や接し方を「権力や権威」を使わないモノに抜本的に変えていく必要があります。そのためのヒントがあります。

  6. 権威主義と寛容主義
    現状を改革するために問題解決しようとする時、ともすれば、両極端になりがちです。例えば厳格か寛容か?自由か統制か?伝統か進歩か?生徒中心か教師主体か?など。話し合いが熱くなればなるほど、「あれかこれか?」の両極端の対立になり勝ちです。結局は権力争いに逆戻りしてしまうのは、勝者と敗者ができてしまうからです。
    TETでは、勝者と敗者ができない話し合いの方法が提案されます。

TETで学ぶコミュニケーションの技能

教師学では、生徒との信頼関係を築くいくつかのコミュニケーション技能が提供されます。それらを、いつ、どこで、どんな方法が効果的なのか?それぞれが判断しながら、選択できるように学びます。


  1. 能動的な聞き方:
    生徒が学習上の問題をかかえている場合に、生徒が自分で解決策を見つけられるように手助けする技術
  2. わたしメッセージ:
    生徒のお陰で教師は欲求を妨げられ困っている。君の責任で行動を変えてもらいたいー教師の気持ちを率直に伝える技術です。教師も一人の人間として気持ちを表現することで、生徒の思いやりや規律心の成長を促します。
  3. 対立を解く:
    権威主義でもなく寛容主義でのない。人間関係に欠かせない対立を負けない方法で解く方法です。勝つか負けるかという非生産的な論争に終止符を打つためには欠かせない技術です
これらの3つの技能を組み合わせながら、いつ、どのタイミングで、どのような援助的な関わり方が有効なのか、自分のケースで判断し実践できる事を目指します。

講座の特徴

教師が体験するであろう実際の状況を、いくつも模擬体験しながら、実践的に学びます。概念を具現化するための「対話ロールプレイ演習」を中心に、アクティブに学ぶ講座です。

参加者が、教師役、生徒役をして、お互いの発語と感情の動きがどう反応するかを味わいながら、自由に体感することを重視。

ロールプレイ演習の例
  • 生徒が悩んでいる時
  • 保護者との面談
  • 生徒同士のケンカやいざこざを仲介する方法
  • 生徒の反論にどう対処するか?
  • 同僚との関係
  • 教師として保護者とどう接するか
  • その他
など、「教師」に必要だと思われるコミュニケーション技術のすべてをロールプレイを通じて実践学習を行います。

世界中で500万人以上が実践してきた方法。

だから安心して学び、すぐに現場で活かせます。


受講した教師の実践事例

子ども間の対立を解決する介入的援助法

■実践例

 

子どもたちの間にはいろいろな「対立」が起こります。教室にゴタゴタは付き物です。ゴタゴタが起こらない教室の方がおかしいのかもしれません。

 

しかし、教師にとってゴタゴタへの対処はかなりのエネルギーと時間を使います。だからゴタゴタを嫌う傾向があります。


教師学では、人間の関係には対立は起こるのが自然だと考え、対立が起こることが問題なのではなく、一つ一つの対立がどのように解決されているかが大切だと考えます。


教師がその対立の当事者である場合は「勝負なし法」で解決することを教師学は提案していますが、子どもたち同士が対立していて教師は第三者である場合は、「能動的な聞き方」を用いて、子どもたちが彼ら自身でコミュニケーションを進めるようにファシリテーター(話し合いの促進者)の役割に徹することを提案しています。

 

小学校1年クラス担任の先生の実践例を紹介します

 

☆遊び仲間に入れない (小学校・岐阜・30才)

 

小学校1年のYとMとの間の対立

 

Y:「まさ子先生、Mさんね、僕と遊んでくれへんもん。遊ぼと言っても、だめって言うで」

教師:「Mさんに遊ぼって言っても、いいって言ってくれないの?」

Y:「うん。いつもそうや。Dさんとかは遊ぶのに」

教師:「Yさんは、Mさんと遊びたいんだね

M:「だって、僕、もう他の子と約束したもん」

Y:「ほら、いつもそう言うもん」

教師:「約束を他の子としてしまったから、Yさんとは遊べないの?

M:「うん。だって、みんなだっているし」

教師:「YさんはMさんと遊びたいって言っているけれど、Mさんは約束をしてしまったからと言うから、どうしたらいいかな。一緒に考えてみようか。このままではお互い、先生もこの辺モヤモヤするから

Y:「僕、もういい。あきらめる」

M:「僕、約束したDさんとかにいっしょに遊ぼうって聞いてくる」

Y:「本当?」


感想

学校終了後の遊びのことでYが怒って私のところへ来たことから始まった。いじめというのではなく、MやDは保育園からの大の仲良しで自然と遊ぶ約束ができるのに、Yはその後になるためこうしたことが起こる。  
以前は「Mさん、そんなこと言わんと一緒に遊んであげてやー」と押しつけていたが、私の言い方も少し変わったと思う。
(親業訓練協会HPより)


肯定のわたしメッセージで温かい関係を深める

 

■実践例

 

教師学では児童・生徒理解とともに、子どもたちが教師の気持を理解できるような「教師の自己表現が大切である」と考えます。ですから、「教師による生徒理解」と「生徒による教師理解」をともに大切にしながら相手に関わる心構えを「教師学マインド」と呼んで強調しています。


自己表現の方法として教師学は「わたしメッセージ」を提案していますが、それには、私の考えや信念を伝える「宣言のわたしメッセージ」、将来満たしたい私の欲求を伝える「予防のわたしメッセージ」、相手の行動に対する私の否定的な感情を伝える「対決のわたしメッセージ」、相手の行動を受け入れている私の肯定的な感情を伝える「肯定のわたしメッセージ」の4種類があります。

 

最後の「肯定のわたしメッセージ」は、子どもたちとの心の絆を強めていく上でとても効果的なものです。学校では教師は管理者として生徒に「対決」しなければならない場合も多くありますが、それ以上に子どもたちに助けられ、子どもたちの行動を受容する場面も多いのではないでしょうか。

 

そんな時、「君はそのままでいいんだ。私は君を受け入れている」というメッセージを子どもたちに言語化して送ります。「肯定のわたしメッセ−ジ」は相手に大きな影響を与えるメッセージです。

 

以下に紹介するのはその実践例です。

 

☆依頼事を早速やってきた同僚に(専門学校・埼玉・42才)


(前日、教務担当の同僚ABに資料を渡し、実習指導案を考えておいてほしいと協力を依頼した)

A:「先生、昨日、私なりに考えてきたんですけど」

私:「エー、見せてください」

A:「こんな感じで・・・」(3枚も案が書いてあった)

私:「早速有り難うございます。なんかやる気出てきました

A:「そうですか?先生忙しいから原案があればやりやすいかなと思って」

私:「やりやすいです。助かりました

B:「私もこれ、考えてきました」

私:「すごーい。うれしい。じゃあ。ちょっと話しましょうか」


感想

同僚とは少し距離をとっているところがあったが、これをきっかけに、言葉が足りなかった私、1人で抱え込んでイライラしがちな私に気付いた。3人で実習指導をするので、協力し合うムードが盛り上がり、とてもうれしくなった。
(親業訓練協会HPより)


受講生の感想(親業訓練協会HPより)

自分は以前、高校・中学で美術の教師をしていました。中学校に勤めた時に、荒れている学校に配属され、他の先生方は厳しめの指導をしており、自分もそれに合わせた指導(第一法的な指導)をして、生徒との関係が上手くいかなくなったことがありました。

その時にすでに「教師学」のことは知っていて、本も読んでいたのですが、上手く実践できていなかったことに気付き、講座を受講しました。

今は学童クラブに勤めており、能動的な聞き方やわたしメッセージを使って、子どもたちとの関係を築いてきましたが、次第に問題なし領域が広がり、普通のやり取りでも、こどもが素直に言うことを聞いてくれるようになり、驚いています。

今では特に大きな問題がある時に、教師学の手法を使うようにしていますが、その時も、子どもたちの行動が変わっていく確率が高いと感じます。勝負なし法(第三法)は、色々困難がありますが、機会があれば実践し、追究していきたいと感じています。

理論を机上で学ぶのではなく、たくさんのロールプレイやブレインストーミングなどの話し合いで、楽しく身についてきている気がします。

思ったことを書く前に、人と話をしてみることや、相手のことにじっくりと耳を傾けようとすることで、異なることに気づく体験型、参加型の方法のよさに感動しました。

自分の意のままに相手を操る、そんなノウハウではなく、自分も相手も束縛から解放されて、生きることが楽になるような講座です。たくさんの先生方にこの理論を広めたい。そして日本の子どもたちの未来が子どもたちの手でよりよく切り開かれるよう今の自分に出来ることをやっていこうという気持ちになれました。 

息子は高校一年生。爆発的な感情の変動を見せた中学の3年間は過ぎた。親業は知ってはいたものの、なかなか受講することに困難を感じていましたが、思い立って昨年親業訓練一般講座を受けました。

親子関係は激変。扱いにくい子というレッテルを、私は息子に貼り続けていたことに気づき、本当に申し訳ない気持ちになりました。今まで私は、息子の何を、どこを見てきたのであろうか・・・・息子も素直に自分の気持ちを表現してくれるようになりました。

しかし、非常に気持ちも楽になり、息子との関係が良好になったものの、中学1年より他県で寮生活を過ごしている息子との価値観の対立は私の大きな悩みとなっていました。時間的に制約もありますし、頭ごなしに力を使うことなど全く効果のない年頃です。今回教師学講座を受講し、価値観に影響を与えるわたしメッセージを学ぶことにより、“親としてこういうことを大事に思っている”といった親の思い伝える術を得られた思いです。これから息子へいろんな事を伝えられるのが楽しみになってきました。あくまでその実行(主導権)は息子にある事を忘れないようにしながら、息子と新たな関係を築いていきたいと思います。

教師学講座を受講して「自分が教師として大切にしたい想い」をよりクリアーにできたと感じています。そしてそれを実現する方法を学べたことは、これから教師として子どもたちに接する際に大いに役立っていくと感じています。

 大学院を修了し、4月から中高一貫校の非常勤講師として働きはじめ、教える立場に戸惑い、生徒の前でもどこかオドオドしてしまっていました。「教師」という権力を使って従わせることに抵抗を持ちつつも、どこか「生徒より優位でいないといけない」という意識があったように思います。

 教師学を学んでからは、生徒が不満をぶつけてきても「その奥の気持ちを見よう」、「しっかり受け止めよう」という余裕を持てるようになりました。また、生徒に対して自己表現をする時に感じていた恐怖がなくなり、のびのびと授業ができるようになりました。

 まだまだ、学んだことを活かしきれてはいませんが、教師としてでなく対等な一人の人間として、生徒に憧れ・尊敬してもらえるような教師になりたいと思います。そして、生徒が私との出会いを通して、前向きに、意欲的に人生を歩んでいけるといいなと思います。そのための具体的なコミュニケーションのヒントについて、教師生活1年目の夏に受講できたことは、とても意味のあることだと感じています。

「行動の四角形」を親業で初めて知り、意識して使ってみると、相手や自分に対する感性が研ぎ澄まされてきたような感覚を得ています。問題を所有していることを否定せず、評価もせず、事実としてそのまま受けとめると言うことは、上手く表現できませんが、相手を信頼すること、また、相手や自分を尊重することに、次第につながってきたように思います。

自分の感情をグッとつかんで、わたしメッセージで表現してみる。そこには「褒めなくてはならない」「教師は十褒めて一叱るべし」などの、自分を縛るもの、見せかけようとするものは何もなく、ありのままの偽りのない、本物の私の思いがある。それを表現してみると、不思議と子ども達が真剣な表情で聞いている。そして行動が変わっていく。私の思いを聞いて行動を変えてくれる子ども達に、愛情や信頼感が増していく。そのことを肯定のわたしメッセージで子ども達に伝える。こんなふうにして子ども達と私との関係は、全体として明るく信頼感のあるものになってきました。

去年は教師としての自分に自信をなくし、辞めた方がいいのではないかと悩んでいましたが、「教師学」と出会い、自分がこれから先も教師の仕事の誇りを持ってやっていけるという自信と安心を得ました。苦しい状況の中でも、よりどころとなる考え方や方法を使って、きっとやっていけると、自分の力を信じることができます。受講して本当に良かったと思います。

これからは、せっかく学んだ「教師学」の理念や方法を錆びつかせないように、しっかり使って、感性を高める努力をし続けていきたいと思います。

4日間を通して、とても多くの学びを得ることができた。

行動の四角形に生徒の行動を整理する方法を学んだことで、自分が担うべき問題と生徒が担うべき問題とをしっかり区別することができるようになった。これまでは、生徒が対処しなければならない課題を自分で背負って苦しくなってしまったり、逆に生徒たちに考えさせる時間を与えずに勝手に理解したつもりになって満足してしまっていたことが多々あったことにも気づかされた。これまで、教師として“生徒の前では絶対的な存在でなければならない”、“常に進む道を示さなければならない”と肩ひじを張ってきたが、“生徒とともに解決策を探っていけば良いんだ”、“素直に自分の感情を交えて、わたしメッセージを出していけば良いんだ”という学びは、とても気持ちを楽にしてくれた。

学校では課題が山積みだが、新学期から気持ちを入れ替えて、張り切って生徒と向き合っていきたいと思う。講座で学んだことを少し時間をかけて自分の中で整理し直し、日々の現場で実践していきたい。

これまでの生徒との関わりを見直すとても良い機会となった。



教師学講座は、立場や役割、欲求が違う人が衝突する時に、どうすればいいかを具体的に指南してくれる講座です。

ほとんどがロールプレイとディスカッションで構成されていて、くり返し訓練される方が多い人気の講座です。

また、中高生との親子関係で出てくる対立を解くために、身につけておきたい心構えとスキルの全部が体感的に学べます。


教師学一般講座 概要

受講資格

どなたでも参加できます(精神疾患などの病気療養中の方は必ず医師の診断を受けてからお申し込み下さい)

参加人数

4名〜で開講します。

 

 

講座時間と受講回数

全28時間の講座です。 

1日7時間の授業を4日間受講していただく内容です。


(平日クラスの場合は、3.5時間を8回開講します)

 

教師学講座は、補講制度はありません。  


主な内容

 
セッション
テーマ 詳しい内容
 1日目
 
 
第1セッション

目標設定

教師と生徒が対立した時
・自己紹介

・教師学で学ぶこと 

・目標設定

・ロールプレイ
第2セッション問題の所有者とは・話し合い①
・行動の四角形とは
第3セッション環境改善
コミュニケーションの図式

・注意を向ける

・効果的な聞き方とは

・能動的な聞き方の体験

 2日目
 
 
第4セッション生徒の心を理解するために・能動的な聞き方
・ロールプレイ
・能動的な聞き方おかしやすい誤り
・介入的援助
・ロールプレイ
第5セッション教師の自己表現・ロールプレイ
・あなたメッセージとわたしメッセージ

・肯定的な感情を伝える

・否定的な感情を伝える

第6セッション教師の自己表現・生徒と対決する時
・ロールプレイ
・抵抗されたら

・ロールプレイ

・ロールプレイ
 3日目
 
 
第7セッション 対立について

・欲求の対立を解く方法

・ロールプレイ

・ロールプレイ
・ロールプレイ 
第8セッション欲求の対立を解く
価値観の対立
・ロールプレイ
・力とは
・ロールプレイ
第9セッション
価値観
価値観の対立を考える
・価値観の模範
・違いを体験する
4日目 
 
 
第10セッション
行動の四角形
援助の方法
プロセスコンサルタント
・能動的な聞き方
・ロールプレイ
第11セッション
第三法の復習
援助の方法

・ロールプレイ
・ロールプレイ
第12セッション
行動の四角形のチェック
講座の評価、感想、アンケート
修了式


ご準備いただくもの

・筆記用具

・飲み物(現在飲食の提供を控えています。各自お飲み物をご持参ください)

・昼食(集中講座の場合)

 

会場

西宮市内または、なまぜ親業ルーム(JR生瀬駅)の場合もあります

開催場所は、日程や参加人数により、変更になります。ご了承ください。

講師が出向く、出張講座も承っております。お気軽にお問い合わせください。

講師

浦入 智子
教師学講座インストラクター
親業訓練シニアインストラクター


参加費

はじめての方60500円

 

再受講の方35000円(+税)

その他に親業訓練協会費4000円(+税)がかかります 

※別途会場費がかかる場合もあります。

お申し込みについて

教師学講座は、7時間を4日間(28時間)という、長時間の講座です。参加を希望される方は、事前アンケートにご記入いただいた上、調整の上開講を決定します。




 講座スケジュールはこちらから 


講座スケジュール

次回のご案内までしばらくお待ちください。